2021年は暗号資産やブロックチェーン界隈では新しいサービスやシステムが話題になりました。
その1つがNFT。NFTとはデジタルデータに対してオリジナル性を認識・証明するものです。
このNFTが注目された理由の1つに「CryptoPunks(クリプトパンクス)」が挙げられます。
2021年5月にはCryptoPunksが約18億円で取引された事例もあるなど、注目度は高まるばかりです!
そこで本稿では今大注目の「CryptoPunksとは一体どんなNFTなのか」「その他知っておきたい基本的な情報」「使い方」など詳しく解説いたします。
初心者でも分かるように解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
CryptoPunks(クリプトパンクス)とは?
参考元:公式サイト
CryptoPunks(クリプトパンクス)はNFTアートの1つでサービスがスタートしたのは2017年です。
NFTとしては先駆者的な存在で認知度が上がっていきました。
CryptoPunksとは「24X24ピクセルで描かれたドット絵のデジタルキャラクターの画像」のことで総数は1万個となります。
このドット絵はそれぞれ異なったデザインとなっていて、サービス開始当初は無料で配布されていました。
しかし、その後にNFTが注目されるのにつれて、その価格がみるみる上がっていきました。
このように、Twitterを始めSNSでも話題になり、仮想通貨ユーザーのみならず多くの一般人や企業からも一気に関心を集める事になりました。
CryptoPunks(クリプトパンクス)の4つの特徴
ここで「CryptoPunks(クリプトパンクス)の4つの特徴」についてご紹介します。
人の顔をしたドット絵
参考元:公式サイト
プラットフォーム名 | CryptoPunks |
決済通貨 | イーサリアム |
ブロックチェーン | イーサリアム |
サービス開始 | 2017年 |
運営元 | Larva Labs |
公式Twitter | |
HP | 公式サイト |
CryptoPunksのNFTデジタルアートの特徴としては「人の顔をしたドット絵」です。
上記のようなドット絵のアイコンのようなアートを、どこかで見たことはあるのではないでしょうか。
男性や女性の人物がほとんどですが、その中に類数が少ないレアなモチーフがあるのです。
例えば、1万個のアートの中で9個しかないのが宇宙人をモチーフとしたもので、このドット絵に数億円という値段がつきました。
世界の大手カード会社「VISA」の参入
CryptoPunksが一躍有名になった要因の1つにクレジットカードの大手であるVISAが参入したことが挙げられます。
VISAは公式Twitterにて1つのツイートをしました。
Over the last 60 years, Visa has built a collection of historic commerce artifacts – from early paper credit cards to the zip-zap machine. Today, as we enter a new era of NFT-commerce, Visa welcomes CryptoPunk #7610 to our collection. https://t.co/XoPFfwxUiu
— VisaNews (@VisaNews) August 23, 2021
英語なので分かりづらいですので、下記にて翻訳した文章を掲載しておきます。
「過去60年にわたって様々な商取引の歴史的な物をコレクションしており、NFTもその1つとしてクリプトパンクスも迎え入れた」という内容です。
他にも、VISA社の仮想通貨責任者も「NFTは様々な分野で基調役割を果たすのではないか」という内容のブログを更新しています。
この発表は2021年の8月にあったのですが、その影響は想像以上に大きく、これによってかなりの取引が増加しました。
SNSで有名なインフルエンサーによる購入
CryptoPunksを始めとするNFT関連のニュースが盛り上がることで、様々な人たちが儲かるニオイを嗅ぎつけてNFT市場に参入してきます。
その中でも、比較的若い世代の富裕層が購入している点が特徴です。
具体的にはSNSで有名なインフルエンサーやユーチューバーなどが目につきます。
これは海外だけではなく、日本人のインフルエンサーのイケハヤさんやマナブさんなども購入して、SNSで話題になっています。
10億円を超える高額な取引事例
これまで数億円という高額な価格で落札されているのも特徴です。
中でも特に大きな取引となったのが、大手オークションハウスであるクリスティーズで行われたものです。
9体のCryptoPunksを1つのセットにしたもので、落札額は16,962,500ドル。日本円にすると、なんと約18億5000万円です。
このように、10億円を余裕に超える金額での取引が行われているのがCryptoPunksです。
CryptoPunks(クリプトパンクス)の買い方・購入までの具体的な手順
まず、現時点では仮想通貨のイーサリアムでしかCryptoPunksは取引できません。
現金では直接購入できないので、仮想通貨のイーサリアムを用意してから購入する必要があります。
さらに、運営は海外で行われていることもあって、仮想通貨を国内取引所から自分で移す作業も必要となります。
それでは、購入するまでの実際の手順を確認していきましょう!
国内の仮想通貨取引所でイーサリアムを購入する
まずはじめに、仮想通貨の1つ「イーサリアム」を購入します。
なぜイーサリアムなのかというと、NFT化するためにイーサリアムのブロックチェーン技術を使っているからです。
イーサリアムを購入する際は初心者でも使いやすくて簡単に入手できる国内の暗号資産取引所の利用をおすすめします。
新規登録には最低限の銀行口座情報や本人確認書類などが必要です。
登録する取引所の新規登録マニュアルを確認して登録しましょう。
イーサリアムが購入できる取引所
- ビットフライヤー
- コインチェック
- DMMビットコイン
メタマスクにイーサリアムを送金する
イーサリアムを購入したら次に、海外ウォレットアプリのメタマスクのアカウント作成です。
NFTなどはイーサリアム系の暗号資産のブロックチェーン技術を使うことがほとんど。
その通貨を管理する財布、つまりウォレットである「メタマスク」が必要になります。
メタマスクのアカウントを作成できれば、国内取引所からメタマスクにイーサリアムを送金しましょう。
NFT取引をするには「MetaMask(メタマスク)が必要」とよく聞きますよね。しかし一体何のことなのか分からない人も多いのではないでしょうか。簡単に言うと、MetaMaskとは仮想通貨を管理する為のウォレット(財布)のこと[…]
公式サイトにて取引開始
メタマスクにイーサリアムの入金ができたら90%は完了!
最後にクリプトパンクスの公式サイトにアクセスして売りに出されているアイテムの購入です。
決済には先ほど用意したメタマスクに入金されているイーサリアムを使用します。
レアな作品は前述で紹介した通りですが、それ以外のクリプトパンクスも100イーサリアム程度の値段です。
イーサリアムの価格は上下しますが、2021年12月時点では45万円~48万円程度で推移しています。そのため、日本円換算で4,500万円~4,800万円程度となります。
CryptoPunks(クリプトパンクス)の遊び方
CryptoPunksの基本的な遊び方としてはNFTにおける二次販売という形です。
簡単にお伝えすると、二次販売というのはユーザー同士で売買(転売)をする仕組みです。
難しそうに思われそうですが、これから解説する購入方法を実践すれば難しいことはありません。
さっそく確認していきましょう!
2種類の購入方法
CryptoPunksには「Buy」と「Bid」という2つの購入方法があります。
購入可能なものはアイコンをクリックすると詳細ページに移るので、そこに「Buy」と「Bid」の2つが表示されています。
「Buy」について
提示されている価格で購入するという、通常のシンプルな購入方法です。
「Bid」について
買取のオファーを出して、価格交渉をして購入する方法です。
ただ、交渉をするといっても持ち主は海外の人がほとんどなので、交渉するには一定の英語力が必要となります。
購入可能か確認する方法
CryptoPunksはアイコンの背景になっている色で購入が可能かどうかがすぐに見分けが付くようになっています。
背景が赤茶色のアイコン
販売中であることを示していて、現在の持ち主が売値を設定している状態です。
「Bid」を使ってオファーを出し、その金額に相手が納得した場合は取引が成立します。
背景が濃いめの灰色のアイコン
持ち主が販売を希望していないので提示価格などがなく、販売額も設定されていません。
背景が紫色のアイコン
販売中ではないが、誰かがオファーを出している状態です。
意外と簡単ですよね?
英語の問題や資金力さえあれば、小学生だって簡単に取引できる仕組みになっています。
CryptoPunks(クリプトパンクス)に関するFQA
最後にCryptoPunksに関する基本的なFAQを確認しておきましょう。
現在、平均的な価格が4000万円を超えるため、一般的な人には手を出しにくいかもしれません。
しかしNFTは今後も注目されるので知っておいて損はありませんよ!
ドット絵の値段は何を基準に決まるの?
明確になっている点としては「レア度が高いと値段は高くなる」ということです。
冒頭でお伝えした宇宙人やゾンビなどがその代表的な例になります。
詳細ページの「アクセサリー」という項目を確認することで、その作品のレア度を知ることができます。
そこには他に同じ特徴をもつドット絵が何枚あるのかが分かるようになっています。
他の作品とデザインがあまり似ていないものが高値になりやすいので、購入時は必ずチェックしておくことをおすすめします。
- レア度が高いと高額になる
- レア度が高い代表例は、宇宙人やゾンビ
- 詳細ページの「アクセサリー」からレア度が確認できる
イーサリアム以外でも購入できる?
2021年12月現在ではイーサリアム以外では購入不可です。
なぜなら、イーサリアムのブロックチェーンの基盤を使って構築されているため、取引にはイーサリアムが必須となります。
CryptoPunksを作るのって簡単なの?
CryptoPunksは24×24ピクセルのデジタルキャラクターなので、ピクセルアート作成アプリなどを使えば作ること自体は難しくないでしょう。
しかし、既にある作品と同じものを作っても意味はありせん。
なぜなら、NFTによってオリジナル性・所有権が証明されているため、コピー製品を作っても価値になりにくいからです。
- 24×24ピクセルのデジタルキャラクター
- ピクセルアート作成アプリで作ることはできる
- 既にある商品を作ってもただのコピー製品
OpenSeaでも購入ができるって本当?
OpenSea(オープンシー)でもCryptoPunksの購入は可能です。
そのため、OpenSeaを利用している方は公式サイトからではなくもCryptoPunksを売買ができます。
しかし、基本的には公式サイトにアクセスして、メタマスクからイーサリアムで購入する流れとなります。
多くの作品の中から気になる作品を選びたい方は公式サイトにて購入することをおすすめします。
- OpenSeaにも出品はされている
- 基本的には公式サイトからイーサリアムで購入する
- 作品を吟味したいなら公式サイトからの購入が良い
ドット絵の簡単な作り方は?
ドット絵は誰でも簡単に作成して販売できます。
ドット絵は「edge」というツールを使うことで初心者でも簡単に作成できるのでおすすめ。
edgeならドット絵がキレイな形で描けますし、無料で利用できます。
まとめ
NFTが本格的に運用されるようになった2017年にサービスをスタートさせたのがクリプトパンクです。
24X24ピクセルで描かれたデジタルキャラクターの画像の総称で、全部で1万個の種類があります。
1万個すべてのドット絵はひとつずつ違いますが、この中に数の少ないレアなモチーフのものがあるのです。
このレアな絵が有名なオークションに出品され、約18億円という高値で落札されたことで話題になりました。
NFTはアートだけではなく他にも幅広い分野で利用が期待されていて、誰もが知る世界的な大企業も参入を表明するといった流れを作ったのがクリプトパンクです。