知らない間に私たちの生活に少しずつ溶け込もうとしているNFT。
実は、ふるさと納税を通してNFTがもらえることをご存知でしょうか。
2022年5月より、北海道の自治体が始めた取り組みであり、54体のNFTアートがふるさと納税の返礼品として発行されました。
そこで本記事では以下の内容についてお話します。
- ふるさと納税の概要とメリット
- ふるさと納税をおこなうことで貰えるNFTアートとクリエイターについて
- ふるさと納税に関与したクリエイターの作品について
これまでふるさと納税に申し込んだ方であれば、今後返礼品としてNFTを手に入れられる可能性があるかもしれません!
もちろん、ふるさと納税に無縁だった方にもわかりやすく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもふるさと納税とは
そもそも、ふるさと納税って一体何なのでしょうか。
ふるさと納税とは、生まれ育った故郷や応援したい地域など、自分が好きな自治体を選んで寄付ができる制度をいいます。
ふるさと納税が設けられた目的は、地域の過疎などによって税収が減少している地域と都市部の地域格差を少なくするためです。
「さとふる」や「ふるさとチョイス」など、ふるさと納税を仲介するプラットフォームがあり、初めて利用する方でも簡単におこなえます。
そんなふるさと納税には、以下3つのメリットがあります。
- お礼の品がもらえる
- 税金が控除できる
- 寄付金の使い方を指定できる
2000円を超える寄付金に関しては、所得税の還付や住民税の控除が受けられるため、節税効果があります。
また寄付金額に応じた返礼品はふるさと納税の大きな特徴の1つであり、ユーザーからも高い満足度を得られているようです。
特定のプラットフォームでは、寄付金の使い道を指定できるようですので安心して納税できます。
あらゆるメリットがある反面、利用する上での注意点もあるためふるさと納税サイトで詳細を確認してみることをおすすめします。
ふるさと納税で返礼されたNFTアート
2022年5月7日、北海度余市町がふるさと納税に対する返礼品としてNFTの提供を開始しました。
NFTによって地域創生を推進する「株式会社あるやうむ」がNFTの技術を提供しており、ふるさと納税サイトである「ふるさとチョイス」限定で手に入れられます。
今回、NFTアートの提供をおこなった余市町はワインの生産に長けており、全国展開も成している自治体です。
そして、提供するNFTアートはクリエイターのPoki氏が制作しており、余市町のワインと人物、背景が異なる合計54種類の中から1点のNFTが提供されます。
NFTアートの詳細は以下のとおりです。
タイトル | 余市町ミニコレクティブルNFT |
寄付金額 | 12万円 |
寄付受付サイト | ふるさとチョイス |
寄付受付開始 | 2022年5月7日21時 |
ブロックチェーン | Polygon |
余市町のワインと女性や男性、子どもを組み合わせたPoki氏らしいスタイルのNFTアートは、現在(2022年5月15日)すでに完売してしまいました。
NFTアート自体に価値があるのはもちろんですが、節税できるふるさと納税独自のメリットが完売の後押しにもなったのではないでしょうか。
NFTアーティストPoki氏とは
余市町へふるさと納税をおこなうことで返礼されるNFTアートを描いたPoki氏は、やわらかな画風が特徴的な人気クリエイターです。
Poki氏自身が北海道出身であり、今回の取り組みに関して以下のコメントを残しています。
「この度NFTイラスト作成を担当させていただきましたPokiです。地元北海道での新たな試みに北海道出身者として参加できた事、とても嬉しく思います。余市町の魅力を損なわないようにシンプルに仕上げてみました。イラスト全体で余市町を感じていただけたら幸いです。」
出典:時事ドットコムニュース
オファーを受けた当初は興味本位だったようですが、ふるさと納税でNFTアートを返礼する新しい施策に改めて感銘を受けているようです。
Poki氏の作品
ふるさと納税をおこなうことで貰えるNFTアートを提供したPoki氏の作品54種類は、現在すべて完売している状況です。しかし、世界最大級のNFTマーケットプレイスにてPoki氏の作品を購入できます。
概要は以下のとおりです。
- 出品数:102作品
- 現在の最低取引価格:0.2ETH(2022年5月現在:約5万円)
- 総取引額:55.1ETH(2022年5月現在:約1,500万円)
2022年5月現在、最も安い作品で0.2ETHですが、対して最も高い作品は5ETHで出品されています。
SNSでもPoki氏の作品を見ることもあり、人気クリエイターとして徐々に存在感を表しているクリエイターです。
当然ながら、ふるさと納税のNFTアート提供で知名度は急増すると考えられるため、今後もPoki氏の作品は価格を上げ続ける可能性が十分にあります。
NFTマーケットプレイスのOpenSeaから購入できるので、興味がある方は以下の記事を参考に購入してみてはいかがでしょうか。
NFT映像の返礼品も出品
ホテルの経営をおこなっている北海道の株式会社ルイス・ミッシェルは、ふるさと納税の返礼品としてNFT動画の提供をおこないました。
NFTの元となった映像は、株式会社ルイス・ミッシェルが運営する「カミシホロホテル」でおこなわれた「クリスマスドローンショー2021 in上士幌」の映像です。
ドローンショーの映像がNFT化され、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」で出品されました。
出品された映像NFTの詳細は以下のとおりです。
タイトル | 300機のクリスマスドローンショー映像のNFTアート |
寄付金額 | 435万円 |
寄付受付サイト | ふるさとチョイス |
寄付受付開始 | 2022年4月22日 |
内容はクリスマスドローンショー2021 in 上士幌の映像約8分程度であり、14点のなかから作品を選択できるといいます。
ふるさと納税で映像コンテンツのNFTを提供するのは初の試みとなるため、こちらも大きな注目を集めました。
とはいえ、寄付金額がやや高いため限られたふるさと納税者によって入手されることになりそうです。
ふるさと納税でもらえるNFTまとめ
本記事では、ふるさと納税をおこなうことで貰えるNFTアートについて解説しました。
本記事の要約
- ふるさと納税を利用すれば節税に加えてNFTアートをもらえるのでメリットが大きい
- ふるさと納税の返礼品としてNFTアートを提供したのは、人気クリエイターのPoki氏であり、作品はすでに完売
- 映像NFTもふるさと納税の返礼品として提供されており、今後もあらゆるNFTの取り扱いが期待できる
ふるさと納税の返礼品としてPoki氏が描いたNFTアートは54種類提供されましたが、すでに完売しているため手に入れることは困難です。
とはいえ今後、二次流通品としてNFTマーケットプレイス上で販売される可能性もあります。
今回は、NFTによって地域創生を目指す株式会社あるやうむが、北海道余市町とPoki氏と協力して実現したふるさと納税の返礼品プロジェクトです。
もしかすると、今後も同様のプロジェクトが立ち上がる可能性もあるため、株式会社あるやうむやふるさと納税サイトの動向に注目してみましょう。