2021年2月とNFTがそれほど多く取引されていなかった時期、Nyan Cat(ニャンキャット)と呼ばれる動画がNFT化され、300ETH(約6,000万円)の価格で取引されました。
Nyan Cat(ニャンキャット)とは2011年にアップロードされたYouTubeであり、1.9億回もの再生回数を記録しているインターネット・ミームの1つです。
そこで本記事では以下の内容について解説していきます。
- Nyan Cat(ニャンキャット)のNFT詳細と動画が生まれた経緯
- Nyan Cat(ニャンキャット)が取引されたNFTマーケットプレイスFoundationについて
- 現代においてNFT化されている過去のコンテンツたちについて
本記事を読むことでNyan Cat(ニャンキャット)のように、過去に流行したコンテンツが次々とNFT化されている理由や背景について理解できます。
Nyan Cat(ニャンキャット)を全く知らない方にも、わかりやすく解説しているのでぜひ最後までご覧ください。
Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTとは
2021年2月、Nyan Cat(ニャンキャット)と呼ばれるYouTube動画がNFT化され、約6,000万円もの高額で取引されました。
NFT化されたのは2011年にアップされたNyan Cat(ニャンキャット)と呼ばれるYouTube動画で、インターネット・ミームの1つです。
今回のNFT販売はNyan Cat(ニャンキャット)のもととなったGIFアニメをつくったアメリカのクリストファー・トーレスが、Nyan Cat(ニャンキャット)の10周年を記念しておこなった施策です。
NFTマーケットプレイスFoundation(ファンデーション)において24時間限定で販売されたNFTは、3ETHで開始されたにも関わらず、300ETH(約58万ドル/約6,000万円)で取引されました。
当時は有名なNFTコレクションクリプトパンク(Crypto Punk)のNFT作品は605ETHで取引されるなか、Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTも大きな話題となったようです。
Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTを制作したクリストファー・トーレスは、ほかのミ人気ミームの作者にも支援し、NFT市場での成功につながるよう積極的に活動しているといいます。
Nyan Cat(ニャンキャット)とは
Nyan Cat(ニャンキャット)は、2011年4月にYouTubeにアップされた動画です。
2011年にはYouTubeでもっとも再生された動画ランキングで、5位にランクインするほどの人気となりました。
以下はNyan Cat(ニャンキャット)の実際の動画です。
動画が生まれたきっかけは、アメリカのクリストファー・トーレス(当時25歳)が自身のwebサイトに猫をモチーフにしたGIFアニメを投稿したことが始まりでした。
投稿された猫のGIFアニメをみつけたYouTubeのユーザーが、「Nyanyanyanyanyanyanya!」という曲とあわせて動画をアップ。
瞬く間に再生数は伸び、現在(2022年5月)は1.9億回と驚異的な再生回数を達成しているYouTube動画です。
Nyan Cat(ニャンキャット)が取引されたFoundationとは
Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTが取引されたNFTマーケットプレイス「Foundation(ファンデーション)」は、2021年2月にサービスを開始した完全招待制のマーケットプレイスです。
NFTを制作するクリエイターは招待制となっており、招待してもらう方法は以下の2つです。
- ほかのクリエイターに招待してもらう
- Community Upvoteに応募してコミュニティ投票で選出される
誰もが出品できるわけではなく選ばれたクリエイターのみ在籍しているため、高品質なNFTが日々取引されています。
またクリエイターはこれまでの作品をまとめたポートフォリオを作成できるため、戦略的にNFTの販売をおこなっています。
ただしFoundationの好意的な特徴に対して、NFTの販売手数料は15%とやや高く設定されています。
OpenSeaの販売手数料は2.5%、SuperRareは3.0%とほかのNFTマーケットプレイスをみればFoundationの取引手数料の高さが理解できるかと思います。
とはいえメディアアーティストの落合陽一氏が該当するように、検討したうえでFoundationを使うクリエイターも存在します。
Foundationでなければ取り扱っていないNFTも多数存在するので、ほかのNFTマーケットプレイスで気に入ったNFTが見つからなかった方は、ぜひ利用してみてはどうでしょうか。
NFT版としてリリースされる作品たち
Nyan Cat(ニャンキャット)の動画が復刻版としてNFT化されたように、新しいコンテンツではなく何年も前に流行ったコンテンツがNFTとして生まれ変わった事例が存在します。
たとえば下記のコンテンツです。
- Monster Galaxy(モンスターギャラクシー)
- サンシャイン牧場
- Charlie bit my finger(チャーリーが僕の指を噛んだ)
Monster Galaxy(モンスターギャラクシー)は2011年にリリースされ2500万人以上のユーザーに利用されたモバイルゲームであり、現在はNFTゲームとしてリメイクされています。
またサンシャイン牧場は2009年にSNSのmixi上で流行したファーミング型のブラウザゲームであり、1000万人以上のユーザーに利用されていました。
株式会社HashPaletteがサンシャイン牧場のNFT化権限を獲得し、国内初のファーミング型NFTゲームとしてプロジェクトを展開しています。
そしてCharlie bit my finger(チャーリーが僕の指を噛んだ)と題された動画もNFT化されており、8,000万円もの価格で取引されています。
NFTのモデルとなったのはYouTubeで流行した幼い兄弟のやり取りを撮影した動画であり、8億回以上の再生回数を記録していました。
以上のように、かつて人気を博したコンテンツが現代の新しい技術でNFT化され、莫大な金額で取引されています。
NFTの可能性に気付いてきたユーザーや企業も増えてきたため、過去のコンテンツをNFT化する動きは今後より一層増えてくると考えられます。
Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTまとめ
本記事ではNyan Cat(ニャンキャット)のNFTやマーケットプレイス、昨今NFT化されている過去のコンテンツについて解説しました。
本記事の要約
- Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTは1.9億回の再生回数を記録している動画をもとに制作され、約6,000万円の価格で取引される
- Nyan Cat(ニャンキャット)が取引されたマーケットプレイスFoundationは、クリエイターが招待制であるため高品質NFTが収集されている
- YouTubeのほかの動画もNFT化されており8,000万円で取引された作品も存在する
いまだ黎明期から成長期に至るNFT市場ですが、現在も市場は成長し続けいるため今後も多くの企業やユーザーが参入してくると考えられます。
現在(2022年5月)Nyan Cat(ニャンキャット)のNFTは、マーケットプレイスFoundationにおいて取引が可能です。
唯一無二のミーム動画をコレクトしておきたいユーザーがNFTを知ったとき、もしかするとNyan Cat(ニャンキャット)のNFTが300ETH以上の価格で取引されるのかもしれません。