近年注目されているNFT映画・動画を実際に始めてみたいものの、始め方や販売方法が分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、NFT映画・動画の特徴や販売方法や購入方法などを紹介します。
映画や動画などデジタルデータの出品を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
NFT映画・動画とは
NFT映画・動画とは「マーケットプレイスにて出品されている映画や動画」のことです。
これまでの映画や動画などのデジタルデータは改ざんや複製が簡単にされてしまうことが弱点でした。
しかしNFT化することで鑑定書や所有証明書が付いているデジタルデータとなり、唯一無二の価値を付けることができるようになりました。
NFT映画・動画では自分で撮った動画作品をNFT化して販売することで収益が得られる仕組みとなっています。
NFT映画・動画の3つの特徴とは
ここからはNFT化した映画・動画の3つの特徴をご紹介していきます。
自分で映画・動画を公開できる
1つ目の特徴は「自分で映画・動画を公開できる」ことです。
従来のデジタル作品は、簡単に複製や偽造ができるという特徴があります。
複製した作品を転売することや、偽造をして販売するなどの不正な販売も問題でした。
そのため、不正な販売を防ぐための方法として、仲介業者を間に入れた動画公開が多く仲介料や公開を行う際の条件に制約がかけられるといった、制作者にとって不便なことも多かった多い傾向にありました。
しかしNFTには、取引履歴を記録できるブロックチェーン技術が組み込まれているため、データの改ざんが基本的にはできないようにされています。
そのため、自分で映画の公開が可能となり、仲介業者への依頼は必要がなく手数料もかかりません。
複製や偽造をされる心配が少なく、簡単に自分で作成した動画や映画を公開できるのは製作者にとっても大きなメリットだといえるでしょう。
作品の販売方法や付加価値を設定できる
2つ目の特徴は、作品の販売方法や付加価値を設定できるようになったことです。
作成した作品を出品する際に、自分で販売方法を選ぶことができます。
販売方法には「価格を設定してから販売」「オークション形式で販売」「ほかの作品とまとめて販売」の3つの種類があります。
作成した動画や映画などのデジタルデータのNFT化を行うことで、唯一無二の作品として扱われます。
そのため、作品オリジナルのコンテンツの追加が可能です。
売却後に転売されても収益できる
3つ目の特徴は「売却後に転売されても収益できる」ことです。
デジタルデータをマーケットプレイスに出品する際には作成者情報をデータとして埋め込むことが可能です。
このときに、転売後も収益が自分のもとに入るように設定を行うことで、売却された映画が転売された場合でも、作成者に収益が入るという仕組みが構築されています。
人気の作品を1つ作成すると、その後転売されても収益が増え続ける可能性もあるので、作成者にとっては大きなメリットだといえるでしょう。
NFT動画・映画が高額取引された3つの事例
ここからはNFT化された動画や映画が高額取引された有名な3つの事例をご紹介していきます。
非常に興味深い事例もあります。ぜひ、ここで確認しておきましょう!
事例①:ミーム動画が約8,000円で売却
‘Charlie Bit My Finger’ sold as an NFT, could vanish from YouTube forever: Collector 3F Music spent $761,000 to possibly ruin a slice of internet history. https://t.co/0yzl9tdeoo #news #youtube #viral #entertainment #charliebitmyfinger pic.twitter.com/8eIgu1nTE7
— Adam Learn and Fun Channel (@ToyerToys) May 24, 2021
ドバイを拠点とする『3F Music』という音楽スタジオが、NFT化されたミーム動画を$761,000(日本円で約8,000万円)で購入した事例は大きな話題となりました。
ミームとは、インターネット文化の代表的なものであり、通常は写真、短いビデオ、キャッチーなフレーズを含むGIFです。GIFとの違いは、ミームが静止画であるのに対し、GIFは動画であることです。
画像にある通り、このミーム動画は兄弟である幼児が兄貴の人差し指を噛む瞬間が映った1分程度の可愛らし動画です。
このように、動画や映画をNFT化して唯一無二の作品にすることで、特別な動画ではないムービーでも驚愕的な価値が付くケースが増えてきました。
事例②:アカデミー賞受賞者によるNFT映画
アカデミー賞主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンズを主演に迎えた『ZERO CONTACT』が2021年9月にNFT映画としてリリースされました。
この映画のチケットはNFTフィルムプラットフォーム『Vuele』で販売が開始されました。
チケットホルダーは視聴権利だけでなく、チケットのランク毎に様々な特典が付与されます。例えば、映画出演権や舞台裏の映像視聴権などです。
Rick Dugdale監督、アンソニー・ホプキンス主演の新作映画”Zero Contact”が、新設のNFTプラットフォームVueleで配信されるようだ。(The Wrap) pic.twitter.com/Q1CvWKPmuS
— cinepre (@cinepre) July 7, 2021
さらに、この映画は世界17カ国にわたってリモート撮影で制作された点でも非常に興味深く、NFT技術の誕生でこれからの動画市場に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
事例③:VRアーティストによるNFT動画
有名なVRアーティストとして知られている「せきぐちあいみ」さんのNFT動画が約1300万円で落札されました。
こちらのNFTArt…なんと日本円で約1300万円で落札頂きました…!正直まだ実感が無いのですがとても嬉しく、驚いております…!
VRアートの新たな可能性が始まる記念すべき日となりました…!!ありがとうございます!!!!!!#nftart #cryptoart #nft https://t.co/lhpUJO7zqS— せきぐちあいみ⛩aimisekiguchi.eth (@sekiguchiaimi) March 24, 2021
公式Instagram:https://www.instagram.com/sekiguchiaimi/
公式サイト:https://linktr.ee/sekiguchiaimi
関連記事:NFTアーティストで有名な「ビープル(Beeple)」と「せきぐちあいみ」の作品をご紹介!
NFT映画・動画を購入する方法
ここでは「NFT映画・動画を購入する3つの方法」をご紹介します。
手順①:仮想通貨を購入する
まずは仮想通貨を購入する必要があります。
NFT作品の売買は仮想通貨を使用しており、日本円やドルなどの法定通貨やクレジットカードなどは使用できないところがほとんどです。
仮想通貨の口座を持っていない方は、仮想通貨取引所で口座の開設を行うことから始めます。
新しく仮想通貨を購入する場合は、多くのNFTマーケットプレイスで主要通貨とされている「イーサリアム」がおすすめです。
手順②:メタマスクにイーサリアムを入金する
イーサリアムの購入が完了したら、その通貨を仮想通貨ウォレット「メタマスク」へ入金します。
メタマスクとは仮想通貨専用の財布のようなものです。
ほかにも仮想通貨専用のウォレットはありますが、最大手であることや日本語にも対応しているため、メタマスクは初めての方にはおすすめです。
メタマスクのなかに仮想通貨が入っていないと作品を購入できませんので、仮想通貨取引所で購入した仮想通貨は、メタマスクへ必ず送金しましょう。
手順③:OpenSeaにメタマスクを接続する
イーサリアムをメタマスクへ入金できれば、OpenSeaにメタマスクを接続して完了です。
マーケットプレイスによっては、事前に登録が完了していないと接続できないところもあるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
接続が完了すれば、あとは気になる作品をサイト内で検索し、購入手続きを行って完了です。
NFT化した映画・動画を出品する方法
ここからは「NFT化した映画・動画を出品する方法」を紹介します。
大まかな流れは購入方法と同じです。では、早速ご紹介していきます!
手順①:イーサリアムを購入する
作品の売買にはマーケットプレイスのほとんどが仮想通貨を用いているので、まずは仮想通貨の購入をしましょう。
仮想通貨の口座を持っていない方は、仮想通貨取引所で口座を開設のうえ仮想通貨の購入が必要です。
手順②:仮想通貨専用のウォレットに仮想通貨を入金する
仮想通貨の準備ができれば、仮想通貨専用のウォレットであるメタマスクへ入金します。
現実と同様に、財布にお金が入っていないと購入は不可能ですので、仮想通貨取引所で購入した仮想通貨はメタマスクへ必ず入金しましょう。
手順③:OpenSeaにメタマスクを接続する
メタマスクへの入金が完了すれば、OpenSeaにつなぎ合わせます。
手順④:OpenSeaに作品を出品する
マーケットプレイスへの接続が完了すれば、最後に作品を出品しましょう。
出品を行う際、販売方法を設定しますが、細かい設定内容はマーケットプレイスによって異なりますので、あらかじめ確認しておくことがおすすめです。
販売方法や条件の設定ができれば、映画や動画などをアップロード出品完了となります。
OpenSeaでは、初めての出品時にガス代と呼ばれる手数料が発生するので、あらかじめ注意しておきましょう。
NFT映画・動画の売買におすすめのマーケットプレイス
マーケットプレイスは多くありますが、なかでもNFT映画・動画におすすめのマーケットプレイスを紹介します。
ここでは主な4つのマーケットプレイスの特徴と詳細を紹介します。
OpenSea
参照元:opensea.ip
マーケットプレイス名 | OpenSea |
対応ブロックチェーン | イーサリアム/Matic/Klaytn/テゾス |
その他の取扱いコンテンツ | デジタルアート/ゲームアセット/など |
1つ目はOpenSeaです。OpenSeaはマーケットプレイスのなかでも最大手のプラットフォーム。
OpenSeaは日本語にも対応していて、操作も簡単なので初心者の方でも使いやすくなっています。
また、出品を行う際の販売方法が3種類あり、「出品時に設定して販売」「オークション形式で販売」「ほかの商品をまとめて販売」のなかから選べます。
通常の固定価格での販売ではなく、オークション形式でも販売できるので、想定よりも高い金額で売却できる可能性もあります。
また、作品を調べる際にフィルターを活用して、ジャンルや販売方法などで絞り込めるため、欲しい作品を見つかるまでの時間を短縮できることも特徴の1つです。
Coincheck(β版)
参照元:fisco.jp
マーケットプレイス名 | CoincheckNFT(β版) |
対応ブロックチェーン | イーサリアム エンジンコイン他 |
その他の取扱いコンテンツ | ゲームアセットとトレーディングカード |
2つ目はCoincheck(β版)です。Coincheckはマーケットプレイスのなかでは数少ない国内企業の仮想通貨取引所。Coincheck NFTというマーケットプレイスを運営しています。
金融庁登録済みの業者のため、仮想通貨の取り扱い種類が国内で1番多いことや、アプリのダウンロード数も国内で1番のため、多くの方に利用されています。
また、サイトがシンプルで見やすいことや、仮想通貨の口座を持っていればNFTの売買が可能で、ガス代と呼ばれる手数料も必要ないことが特徴です。
関連記事:Coincheck NFT(β版)とは?出品・購入方法などの使い方や手数料について
Adam byGMO
参照元:fisco.jp
マーケットプレイス名 | AdambyGMO(β版) |
対応ブロックチェーン | イーサリアム |
取引されるコンテンツ | デジタルアート |
3つ目はAdam byGMOです。Adam byGMOはGMOが運営しているマーケットプレイスとなっています。
NFTの売買に仮想通貨以外の日本円やドルなどの法定通貨や、クレジットカードなどでの決済が可能であることが大きな特徴です。
仮想通貨の専用口座を持っていない方や、初心者の方でも利用しやすいといえるでしょう。
関連記事:Adam byGMOとは?使い方や購入・出品方法、手数料や評判・口コミまで徹底解説!
NFTマーケットβ
4つ目はNFTマーケットβです。NFTマーケットβは、LINEの関連会社が運営しているマーケットプレイスです。
LINE BITMAX Walletという仮想通貨の専用のウォレットを利用することで、出品や売買が可能となります。
また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のLINEを使用していれば、NFTマーケットβへの登録が簡単なことが特徴です。
しかし、2021年10月よりサービスがスタートしたばかりなので、実績がまだ蓄積されていないため、気になる方は注意しましょう。
まとめ
NFT映画・動画には、ブロックチェーン技術が組み込まれており簡単に改ざんされないような仕組みが構築されています。
マーケットプレイス上で作品を売買する場合は、まず仮想通貨の口座を開設し仮想通貨を購入しましょう。
購入した仮想通貨をメタマスクへ入金し、OpenSeaに接続すると、出品や購入を行うことが可能です。
NFT映画・動画を出品するマーケットプレイスもさまざまな種類があり、なかでもおすすめなのは操作が簡単で日本語にも対応しているOpenSeaです。