NFTに税金はかかる?NFT売買で得た収益における確定申告は必要なのか

NFTアートの売買で収入を得ている方にとって「税金」や「確定申告」などは気になるポイントの一つでしょう。

NFTの売買を通して収益を得ているなら、NFTと税金との関係は絶対に知っておくべきです。

クオリン
後から痛い目に遭う前に必ずこの記事を読んでリスクヘッジしておきましょう!

 

本稿では「NFTと税金の関係性」について詳しく解説していきます。

今現在、NFTの取引をしている方や、今後取引を行う予定のある方もぜひ最後までご覧ください!

NFTアートの売買で得た収益に税金はかかるの?

 

クオリン
まずは「NFTアートの売買で儲けた利益に税金はかかるの?」という疑問にお答えします。

結論から言うと、NFTに関する税制の整備は追い付いておらず、具体的にどのような税金が課せられるのかは2021年現在では明確に公表されていません。

その理由としては以下の2つの要因が挙げられます。

  1. 比較的新しい分野である
  2. NFTは流動的に価値が変動する特性を持つため、所得税金の区分が難しい

しかし、法整備が追いついていないものの、所得が発生する以上は税金を納めなくてはなりません。

今後、法の税制が整うことも視野に入れて税金を支払う分の預金は残しておく必要がありそうです。

確定申告は必要なの?

上述した通り、まだNFTに対する税金の制度は十分には整っていません。

しかし、所得を得ている以上は税金を納めるための確定申告が必要となります。

とはいえ、どのような区分で申告をすれば良いのかが定まっていないので悩まれる方も多いですよね!

クオリン
では、NFTアートの売買で得た収益の所得税金の区分は、一体何に該当するのかを説明します。

 

NFT売買の所得税金の区分は「雑所得」または「事業所得」

一般的に「仮想通貨での確定申告の方法をベースに考えられる」ことがほとんどです。

そのため、仮想通貨同様、NFT売買で得た収益はほとんどの場合「雑所得」か「事業所得」に該当します。

「雑所得」の場合は、単発的にNFT作品の出品や取引を行っている場合などに適用されます。

一方、事業所得は継続的に取引を行っており、事業性が認められた際に申告できる所得税金です。

クオリン
たとえば、NFTアーティストとして創作活動を続けていて、安定した収入を見込める場合は事業所得が適用されます。

多くの場合は雑所得として申告を行うことになりますが、事業所得として申告が認められた場合は青色申告による税金の特別控除を受けられて、支払う税金を大きく抑えられるという大きなメリットもあります。

専業的に取引を行っている場合でも事業所得として認められる場合もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

NFTに消費税はかかるの?

NFTマーケットプレイスとは?

現在はNFTに消費税はかけられていませんが、今後は消費税がかかっていくのではないかと言われています。

なぜなら、アート作品や音楽作品などの商品の取引を行うため、国内で取引が行われた場合は消費税の課税対象になり得ます。

とはいえ、関係性の深い仮想通貨の取引では基本的に消費税は発生しないものと決められています。

また、海外のユーザーと取引を行うことも多いため、消費税の課税対象となるかどうかが微妙はところです。

税制についての詳細はまだ公表されていませんが、将来的に消費税の支払いが課せられる可能性も考えられますね。

NFT売買で税金が課せられる3つのケース

NFTの取引で税金が課せられるケースは主に3つのパターンがあります。それぞれのケースごとの詳しい解説をまとめました。

ケース①:NFTアートを販売して収入が得られた

クリエイターとして自分が製作したNFTアートをユーザーに販売して収入を得られた場合も課税の対象となります。

当然のことながら、自分の作品が売れて、売上や利益が上がったら課税の対象になるのは現実世界でも一緒ですよね。

NFTアート売買でも現実世界でも同様、得た収益から必要経費を差し引いた金額が所得となります。

ケース②:NFTアートを購入した場合

NFTアートを自分がユーザーとして購入する場合も、税金が課せられることがあります。

NFTは暗号資産(仮想通貨)で購入することが多く、仮想通貨の売却時に譲渡という形で「所得が入る」ことを意味します。

たとえば、NFTを購入するときのETH(仮想通貨)が1ETHあたり40万円だったとします。

しかし、以前にETHを購入した時は1ETH3万円のレートで入手できたため、ここでレートによる価格の利益が生まれます。

本来であれば価格は一定なのでこのようなことはありませんが、仮想通貨のレートは流動的であるため、40万円-3万円=37万円の利益が購入者の利益となります。

利益分は所得とみなされて税金の支払い義務が発生するため、購入した際も所得税がかかることを覚えておきましょう。

ケース③:NFTアートを売却(転売)して利益が上がった

所有していたNFTアートを売却(転売)して利益が上がった場合でも、所得税金の課税タイミングとなります。

安いレートで購入したNFTを買った時よりも高いレートで売却した場合、その差額分だけ利益として「所得」にみなされます。

クオリン
せどりをイメージすれば分かりやすいですね!

NFTアートを売却(転売)して利益が上がった場合の所得区分は「譲渡所得」とみなされる可能性があります。

 

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譲渡所得とは主に、資産を譲渡した場合に適用されるものであり、不動産や会員権などの売却に当てはまりますよ!

 

譲渡所得であれば「特別控除」が適用された場合は、支払う税金が少なくなります。

しかし、NFTをデジタル資産としてみなすかどうかは明確に決められていません。

頻繁に取引を行って収益を得ているのであれば「事業所得」や「雑所得」となります。

デジタル資産として売却した場合なら「譲渡所得」といったようにそれぞれのラインが曖昧となっています。

今後、税制が整備されるにつれて細かい所得税金の区分が決められていくと考えられています。

NFTの確定申告で気をつけるべき3つの注意点

ここでは、確定申告する上で注意しておきたいことを3つご紹介します。

知らなかった!では後から面倒臭くなるので、ここで注意点を把握しておきましょう!

注意点①:取引の詳細な情報を記録しておく

1つ目の注意点としては「取引を行った際のやり取りを記録しておくこと」です。

NFTの取引では、普通の取引なら発行される領収書や類似した書類は発行して貰えないため、確定申告の際に記録がなく困るケースが多々あります。

そのため、売買を行った日時や取引価格・手数料などさまざまなデータを自主的に残しておく癖を付けておきましょう。

注意点②:何が必要経費に当たるか把握しておく

NFTの取引に事業性が認められた場合は、事業取得として青色申告で特別控除を受けられる場合があります。

その場合、事業で使った経費の記載が必要となるため、取引で使う経費を把握しておくことが必要です。

たとえば、NFTアーティストが作品を作るために必要なパソコンやツールの代金や売却時の手数料などが経費として考えられます。

注意点③:アート作品を取り扱う場合は非課税規定を意識する

NFTアート作品を取り扱う場合は「非課税規定」を知っておく必要があります。

一般的に美術品を30万円以下で売却した場合、譲渡所得としてみなされるケースが考えられます。

譲渡所得は「生活に通常必要な動産」が該当し、非課税となる可能性があります。

アート作品を譲渡所得として30万円以下で売却した場合、非課税になる場合もあるため、あらかじめ非課税規定の内容を詳しく知っておくとよいでしょう。

NFTの税金を知るには「仮想通貨(暗号資産)」の税制を知ること

NFTの税金は、主に仮想通貨(暗号資産)の税制を元に考えられています。

そのため、仮想通貨(暗号資産)の税制について知ることで、NFTの税制も大体のことを知ることができます。

仮想通貨に関わる税金・課税の仕組み

仮想通貨で取引を行って所得を得た場合、税金の支払いが課せられます。
仮想通貨に関わる税金は、以下のようになります。

仮想通貨の取引に関わる税金

  • 総合課税
  • 累進課税
  • 損益通算禁止
  • 損失の繰越控除禁止

上記の税金はすべて雑所得して扱われており、仮想通貨で得た収益は雑所得となります。
仮想通貨を副業で取り扱って20万円以上の所得を得た場合は、税金の支払い義務が発生するので注意しましょう。

仮想通貨で確定申告が必要な場合

仮想通貨は雑所得として確定申告を行って税金を支払わなければ、脱税とみなされて追徴課税の支払いを命じられる可能性もあります。
仮想通貨の取引で確定申告を行わなければいけない場合としては、主に以下の3つのケースが考えられます。

①:仮想通貨を売却した場合

1つ目のケースとしては、仮想通貨を売却した場合です。

仮想通貨は日々レートが変動しており、購入した時の通貨の値段と売却した時の値段が一致するとは限りません。
そのため、購入した時よりも高いレートで仮想通貨を売却した場合、差額分が所得とみなされて課税対象となり税金の支払いが必要です。

確定申告で、所得額を計算して申告する必要があるため、購入時のレートを記録しておくとよいでしょう。

②:仮想通貨で商品を購入した場合

所得税金が発生するケースとして、仮想通貨で商品購入の決済をした場合も当てはまります。

仮想通貨による決済は、一度仮想通貨を売却して日本円に換金して商品を購入するという流れになります。
仮想通貨を売却した際のレートが購入時のレートを上回っていた場合、差額分が利益として所得とみなされます。

そのため、課税対象となり税金の支払い義務が発生するのです。

③:仮想通貨の交換を行った場合

仮想通貨の交換を行った場合も、所得が発生して課税対象となるケースがあります。

仮想通貨にはさまざまな種類があり、それぞれレートが決まっています。
そのため、所有している仮想通貨を別の銘柄の仮想通貨に交換した場合にレートの差額分の所得を得たとして所得が発生することがあります。

仮想通貨を売却して現実のお金に換金する取引をしたあとに、別の仮想通貨を購入する場合も適用されるので注意が必要です。

NFTの税金は明確には決まっていないが確定申告が必要

NFTは新しい取引形態であるため、税制の整備が追い付いていない部分があります。

しかし取引の中で所得が発生する以上、税金の支払い義務は発生するので確定申告は必要です。

課税される税金も明確には決まっていないため、現状は仮想通貨の税制を元にして確定申告を行っている場合が多いです。

ただし、仮想通貨と異なる部分も多々あるため、今後税制が整備されて大きく確定申告の方法が変わる可能性もあるのも事実。

比較的新しい分野となりますが、申告の抜け漏れがないように日ごろから取引の詳細をまとめておくとよいでしょう。

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