2021年3月、ロックの殿堂入りを果たした4人組バンド「Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)が、業界初のNFT音楽アルバムをリリースしました。
2週間の期間限定で販売されたNFT音楽アルバム「NFT Yourself」は、220万ドル(約2億4,000万円)の売り上げを達成し音楽・NFT業界に衝撃を与えました。
そこで本記事では、以下の内容について解説します。
- Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)の全貌と活躍
- 販売されたNFT音楽アルバムの内容
- NFTと音楽によってもたらされる未来
本記事を読むことで、音楽とNFTの関係性や今後の将来性について理解を深められます。
これまでKings of Leon(キングス・オブ・レオン)のことを知らなかった方にも、わかりやすく解説していますのでぜひ最後までご覧ください。
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)とは
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)は、2020年4月にロックの殿堂入りを果たした4人組のロックバンドです。
2000年よりアメリカを拠点に活動しており、以下4人のメンバーで活動しています。
- Caleb Followill(カレブ・フォロウィル)
- Matthew Followill(マシュー・フォロウィル)
- Jared Followill(ジャレッド・フォロウィル)
- Nathan Followill(ネイサン・フォロウィル)
3人の兄弟と従兄で構成されており、3兄弟の父と祖父の名前である「レオン」に基づいてバンド名が決定したといいます。
これまで数多くの曲をリリースしてきており、2008年に発売された4作目のアルバム「 Only by the Night」は大ブレイク。
全英1位、全米5位と記録的な結果を残し、Kings of Leonの名は世界的に有名となりました。
さらに2016年に発売されたアルバム「Walls」では、初の全米1位を獲得。
これまで世界最高峰の音楽賞であるグラミー賞を4度も受賞した、まさにロック界のレジェンド的バンドグループです。
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)がリリースしたNFTの特徴
人気ロックバンドグループKings of Leon(キングス・オブ・レオン)がリリースしたNFT音楽アルバムについて、以下2つのポイントで解説します。
- 業界初のNFT音楽アルバム
- P2Pによる正当な報酬が得られる
1つずつわかりやすく解説していきます。
業界初のNFT音楽アルバム
2021年3月6日、Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)は音楽業界では初となる、NFTでの音楽アルバムを発売しました。
6日から2週間にかけて発売されたNFTアルバム「NFT Yourself」はオークション形式で販売され、220万ドル(約2億4,000万円)もの売り上げを達成しました。
販売されたNFTには以下3つの特典が付与されており、多くのファンが注目する作品となりました。
- メンバーが撮影した写真
- 限定版のレコード
- 生涯ライブを最前列で観賞できるゴールデン・チケット
NFT音楽アルバムは、あらゆる音楽コンテンツを提供しているNFTプラットフォームYellowHeartで販売されました。
さらにYellowHeartのJosh Katz(ジョフ・カッツ)CEOは、「NFTによって新しい音楽の時代が到来した」とコメントしており、現在もあらゆるアーティストと手を組みながら活動しています。
またKings of LeonのドラマーであるNathan Followill(ネイサン・フォロウィル)は、「レコード契約はある意味で価値を失った」と言及。
近年は子どもでもスマホで音楽を制作が可能となったことや、インターネットを通じて自分の楽曲を容易に発信できるため、レコード会社に頼る必要性が薄まっている現状をきたしています。
そんな中リリースされたKings of LeonのNFT音楽アルバムは、アーティストにとって全く新しい手段となり画期的な販売手法となりました。
P2Pによる正当な報酬が得られる
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)が活用したNFTでのアルバム販売は、アーティストに正当な報酬が支払われるメリットがあります。
音楽業界では以前より、仲介業者を挟むことで音楽アーティストに正当な報酬が支払われないといった問題が残存していました。
しかしブロックチェーン上で取引がおこなわれるNFT販売は、個人間で成立する(Peer to Peer)ため多額の仲介手数料を搾取される心配がありません。
ちなみに世界最大級のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaの取引手数料は、わずか2.5%と出品者を考慮した手数料であると理解できます。
音楽コンテンツがNFT化することによって、多くのアーティストが正当な報酬を得られるチャンスが今後も広がるのかもしれません。
音楽×NFTの将来性
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)のようにNFTによる音楽コンテンツの提供は、今後の市場拡大を助長してくれる可能性をもっています。
現在、音楽コンテンツ中心のNFTを提供するプラットフォームYellowHeartは、Kings of Leonのほかに以下のアーティストとコラボしています。
- Julian Lennon(ジュリアン・レノン)
- Maroon 5(マルーン5)
- XXXTentacion
- ZHU
またYellowHaertは音楽業界の変革を確信し、数々の企業に対してNFTのコンサルをおこなっています。
さらに世界各国の楽曲を手掛けるレコードレーベルであるDisruptor Records社のAdam Alpert CEOは、YellowHeartのビジョンに共感して出資をしています。
NFT関連企業の動きだけでなく、ジャスティン・ビーバーや三木道山によるメタバースライブがおこなわれるなど、NFTと紐づく可能性があるイベントが注目され始めています。
メタバースで披露された楽曲が特典付きのNFTで販売される日も、数年後の未来なのかもしれません。
NFT企業・音楽アーティストの両者にとって相互メリットがあるからこそ、今後の展開に期待したいところです。
Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)のNFTまとめ
本記事では、Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)のNFT音楽アルバムと今後の将来性について解説しました。
本記事の要約
- グラミー賞を4度も受賞したKings of Leonが2021年にNFTによる音楽アルバムを出品して約2億4,000万円を売り上げる
- NFT音楽を手掛けるプラットフォームYellowHeartは、数多くのアーティストとコラボしている企業
- メタバースの活用によってNFTと音楽コンテンツは更に成長する可能性を秘めている
国内においても3人組の音楽ユニットPerfumeがNFTアートを出品するなど、音楽とNFTの関連性は深くなりつつあります。
Web2.0の代名詞でもあるYouTubeによって芸能人が収益を得ているように、Web3.0によって音楽アーティストが活躍する日も近いのかもしれません。
今後、世界最大級のNFTプラットフォームOpenSeaをはじめ、各プラットフォームにおいてNFT音楽の二次流通が今後増えてくるでしょう。
NFTアートでキャピタルゲインを逃してしまった方は、次に成長するであろうNFT音楽の進捗に注目してみるとチャンスがあるかもしれません。