SNSアプリであるLINEを使っている方も多いでしょう。
そんなLINEグループから仮想通貨関連の事業が展開されていることをご存じでしょうか?
LINEグループは独自のブロックチェーンを基盤とした仮想通貨や通貨を保管するウォレット、近年話題のNFTの取引をするマーケットプレイスなど、さまざまなサービスの提供を行っています。
なかでも、独自の仮想通貨である「LINK」は非常に注目度も高く、成長性も期待できる通貨です。
この記事では仮想通貨「LINK」にフォーカスして、具体的な特徴や今後の将来性を解説していきます。
LINKについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨LINK(リンク)とは
「LINK」とは「LINE TECH PLUS PTE. LTD.」が発行している独自の仮想通貨です。
LINKの通貨単位は「LN」となっていますので、取引する際は1LINKではなく1LNとなる点に注意しましょう。
LINKはすでに仮想通貨取引所である「LINE BITMAX」や、「NFTマーケットプレイス」で利用されており、様々な投資家から注目されています。
この仮想通貨はLINEグループが独自に開発した、「LINE Blockchain」とトークンエコノミーを作成するためのプロジェクトで使用できます。
提供しているサービスにこのブロックチェーンを取り入れることで、さまざまなサービス内で利用できます。
LINEのトークンエコノミー
「トークンエコノミー」とは代替紙幣を意味する「トークン」を発行し、さまざまなサービスを受けられるような経済圏となり、トークンが値付けされ、日本円などの通貨を使わずとも経済活動を送ることができます。
たとえば、楽天の経済圏では「楽天ポイント」が利用されているように、LINEも独自の経済圏の構築を目指しています。
LINKが注目されている理由
LINKは仮想通貨のなかでも非常に注目度が高い通貨なのですが何故でしょうか。
実際に、2020年末からの仮想通貨ブーム以降価格が上昇しています。
ブームの最中ではバイナンスコインやフォビトークンなどの仮想通貨が10倍以上に値上がりしましたが、LINKに関しては2020年3月から約1年間で100倍以上にも膨れ上がりました。
価格が高騰した理由としては、LINEを利用するユーザー数の多さや知名度の高さが挙げられます。
日本・台湾・インドネシア・タイのユーザー数は1億6,900万人となっており、多くのユーザー数を抱えているため今後の成長性に期待されています。
その結果、この仮想通貨への投資が加速したと考えられているのです。
別の仮想通貨「Chainlink」との違い
LINKと混同しがちな仮想通貨に、「Chainlink」と呼ばれるものがあります。
「Chainlink」とは、ブロックチェーンネットワークと外部システムとをつなぐ中間の機能を役割として持つプラットフォームです。
また、Chainlinkのプラットフォーム内では、「LINK」と呼ばれる仮想通貨が使われます。
しかし、ChainlinkとLINEグループが提供する「LINK」は名前が同じだけで、まったく異なる仮想通貨となります。
仮想通貨を取引しているとしばしば、この様な名前が混同しやすい状況に出くわします。
しかし、発行元も用途も違うため、間違えないように注意しましょう。
仮想通貨LINKの3つの特徴
ここからはLINKの持つ特徴を3つ紹介します。
特徴①:LINE Blockchainの基軸通貨である
LINKは独自のブロックチェーンであるLINE Blockchain上の、基軸通貨として使用可能です。
LINE Blockchain上では多種多様なサービスが展開されていますが、LINKはサービスの決済手段として利用できます。
また、サービスを提供している側も報酬として、一定額のLINKを受け取れます。
特徴②:NFTマーケットプレイスを展開している
LINEグループは独自のブロックチェーンを活用した、NFTマーケットプレイスを展開しています。
NFTとはブロックチェーンを活用して所有権が明確になったデジタルデータのことです。
デジタルデータがNFTとして売買されるプラットフォームを、NFTマーケットプレイスといいます。
現在では、同社が提供している「NFTマーケットβ」にてLINKを使用できます。
特徴③:LINEリワードが還元
LINKは特定のサービスを利用することで「LINEリワード」が還元されます。
LINEリワードとは「LINK Rewards Program」に加盟しているお店で、決済した際にもらえるトークンのことです。
買い物をしたときにポイントが還元されるといった仕組みを思い浮かべると良いでしょう。
そして、受け取ったLINEリワードはLINKと交換ができます。
LINE Blockchainが使われた事例
LINE Blockchainは様々なサービスに利用されています。
たとえば、「PLAYBACK 9」と呼ばれる、横浜DeNAベイスターズの試合の名シーンを集めたデジタルムービーのコレクションサービスにも使われました。
PLAYBACK 9は2021年11月から販売開始されたものですが、この技術基盤にはLINE Blockchainが採用されています。
採用された理由としては、ユーザビリティ(ユーザーの使いやすさ)の高さが決め手だったと横浜DeNAベイスターズは言及しています。
横浜DeNAベイスターズは広く普及しているLINEアプリの運営元が提供しているブロックチェーンだということもあり、多くのユーザーが利用するにあたっての障壁が低いと判断したようです。
さらに、「ウォレット」と呼ばれる仮想通貨を保管する機能があることも理由の1つとしています。
仮想通貨LINKを取り扱っている取引所
LINKを取り扱っている仮想通貨取引所は「LINE BITMAX」(国内)と「BIT FRONT」(海外)です。
ここからは、2つの取引所のそれぞれの特徴を解説します。
LINE BITMAX
「LINE BITMAX」はLINEグループが展開している取引所です。
LINEアプリから利用可能なため、普段LINEを使用している感覚で仮想通貨取引ができます。
また、LINE BITMAXはLINE Payとも連携しており、入金の手数料無料や出金手数料110円、スピーディな対応などユーザーファーストな運営をしているのも大きな魅力といえるでしょう。
さらに、「レンディング」と呼ばれる仮想通貨の貸出をするサービスも用意されており、最大金利12%で仮想通貨の貸出をすることで、利息収入を得ることができます。
ほかの取引所と比べても金利が高い傾向にあり、資産形成の1つとして非常に有効だといえます。
BIT FRONT
「BITFRONT」とはLINEグループが運営する国外向けの取引所です。
最近までは「BITBOX」の名で運営されていましたが、2020年2月以降に今の名称に変更されました。
BITBOXはアメリカに拠点を置く仮想通貨取引所となり、アメリカドルでの取引所利用や低スプレッドが特徴です。
ビットコインやビットコインキャッシュ、イーサリアムといった主要通貨も取り扱っていますので、LINKだけでなく普段使いとしても使用できるでしょう。
LINKの今後
取り扱っている取引所こそ少ないLINKですが、成長性が十分に見込める銘柄といえます。
今後は需要や流通量が増え、ビットコインやイーサリアムなどの規模の大きい通貨に近づく日が来るといっても過言ではないかもしれません。
何故LINKに将来性があるのか?ここからはLINKの将来性を5つの観点から解説します。
①:新しく取引所に追加される可能性
LINKは今後、新たな取引所で取引できるようになる可能性があります。
2021年4月、LINEグループは「LINE Blockchain 2021 Plans」と呼ばれるプロジェクト計画を発表しました。
この計画では、
・仮想通貨LINKの「新規で取引できる取引の追加上場」
・「決済事業者との提携」
・「NFT関連サービスの拡張」
・「dAppsの拡大」
を掲げています。
現状、LINKを取り扱っている取引所は2つしかありません。
取引所は世界中に多数あるため、上記以外の取引所にユーザーが流れてしまうとLINKの需要や流通量が増えないことが考えられます。
そのため、同社は今より多くの取引所でLINKを上場させようと考えているのです。
また、最近注目されているNFT関連サービスやdApps市場への拡大も展開することにより、さらにLINKの需要を上げようと計画しています。
②:決済手段としての利用
LINEグループはLINKを、日常生活の中で手軽に使える決済手段にできるような構想づくりをしています。
現段階では具体的な方法や提携先は明らかになっていませんが、すでにLINEが日常生活で欠かせないサービスになっていることやLINEPayが国内で普及していることから、実現性は高いといえるでしょう。
③:NFTサービスへの活用
現在、LINE Blockchain上でNFTの取引ができるような新規のサービスが予定されており、サービス内でのNFTの購入のために仮想通貨が使われる可能性が高いです。
2021年7月にはYahoo!JAPAN社と、NFT関連での業務連携を発表しています。
この発表によって、ユーザーはブロックチェーン上で発行されたNFTを「ヤフオク!」で簡単に出品・落札できるようになったのです。
NFTとはブロックチェーンを利用することにより、証明や鑑定書がついたデジタルデータのことをいいます。
NFT市場は日に日に注目されるようになってきており、国内外問わず多くの利用者がいるLINEグループがNFTに関するサービスを開始することは、将来に期待ができるでしょう。
④:dAppsの拡大
LINE Blockchain 2021 Plansには「dAppsの拡大」も明記されています。
dAppsとは分散型アプリケーションのことであり、通常のアプリがブロックチェーンで展開されたものです。
このブロックチェーンで展開されたdAppsゲームとして有名なのは、「Knights Story」「リーグオブキングダム」「クリプトドーザー」「DozerBird」などがあります。
そのほかにも、動画配信プラットフォームの「THETA.tv」やカラオケアプリの「SOMESING」、ソーシャルメディアの「aFan」などのdAppsも展開されています。
ただ、上記はいずれも世間からの認知度が低いサービスであり、今後の普及次第ともいえます。
まだdApps市場も発展途上なので、今後数年かけて地道にdAppsを増やしていけば、多くのユーザーを得られるだろうと予想されます。
⑤:現在のLINEユーザーの囲い込み
LINKの今後の将来性を考えるポイントとして、トークンエコノミーのユーザー数が増えることが挙げられます。
世界で2億人近いユーザー数を抱えるLINEアプリからは、関連する取引所やウォレットなど、仮想通貨の取引で必要なツールを気軽に利用でき、親和性が高いです。
その利便性からLINKの流通量も増え、トークンエコノミーの機能性は向上していくと考えられるでしょう。
今後トークンエコノミーのユーザー数が増えることで、価値がより上昇していくことが予想されます。
仮想通貨LINKの今後の価格予想
ここからはLINKの価格がどう推移していくかを予想します。
1年後の価格予想
2021年10月、仮想通貨の代表格であるビットコインの価格が700万円を突破しました。
2021年春ごろに高値を記録したのち、一時は値下がりしたものの、秋ごろには再び値上がりし、最高値を更新しました。
傾向として、ビットコインが上昇したあとはほかの仮想通貨が上昇することが多いため、これらの値動きに付随して値上がりする可能性があります。
実際に、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインの代表格のイーサリアムに関しても、ビットコインとほとんど同じタイミングで急上昇し、最高値を更新しています。
ビットコインやイーサリアムの値上がりから遅れて、LINKのようなアルトコインに関しても価格が高騰する可能性が十分にあります。
しかし、現在はコロナ禍により発生したインフレを抑制するためにアメリカでは利上げを行ったり、ウクライナ情勢があったりと仮想通貨界全体にマイナスの影響が出ています。
そのため、2022年は一旦下降トレンドとなり、LISKも価格を下げる可能性が高いです。
2022年以降の価格予想
LINKの価格はトークンエコノミーの普及度合いにかかっていると予想されます。
トークンエコノミーが浸透し、さまざまなdAppsが開発されれば、自然と仮想通貨であるLINKの価格も上昇していくでしょう。
現に、LINE Blockchainが基盤の「THETA.tv」のリリースが決まったときには、価格が約23倍にも跳ね上がりました。
仮想通貨全体の価格が上昇していることを加味したとしても大きな価格上昇といえるでしょう。
そのため、今後も新たなdAppsの開発によって価格が値上がりする可能性は十分にあるといえます。
今後はLINEグループが公表する情報も注視しながら、投資をするタイミングを見極めるといいでしょう。
仮想通貨LINKとはLINEグループが展開する注目度の高い銘柄
今回はLINKの特徴と将来性などを紹介しました。
独自に開発したブロックチェーン上で提供される通貨であり、独自の経済圏を作ろうとしています。
現在は2つの取引所でしか取り扱いのない通貨ですが、今後は新たな取引所に上場し、普及を狙っています。
また、決済手段としての普及や、NFTに関わるサービスでの展開も視野に入れており、LINE Blockchain 2021 Plansと呼ばれるプロジェクト計画のもとで進行中です。
今後も価格上昇の可能性があるLINKに興味がある方はぜひ仮想通貨取引所を開設して取引してみましょう。